💡 導入
ChatGPTをはじめとする生成AIブームの裏側で、最も注目を集めている企業のひとつがエヌビディア(NVIDIA)です。
株価はこの数年で数倍に上昇し、時価総額では一時アップルやマイクロソフトに迫る規模になりました。
なぜこれほどまでに評価されているのか。その答えは、AIを支える「計算の土台」を握っているからです。
🏢 企業概要とビジネスモデル
エヌビディアは1993年に設立された米国の半導体メーカーで、
GPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)という高速並列処理チップを開発・販売しています。
もともとはゲーム用GPUの開発で知られていましたが、
GPUの圧倒的な演算性能がAIの学習やデータセンター用途に最適だったことから、
いまではAIインフラの中心企業へと進化しました。
事業セグメントは主に4つ──「データセンター」「ゲーミング」「プロフェッショナルビジュアライゼーション」「自動運転」ですが、
現在の成長を牽引しているのは圧倒的にデータセンター事業です。
📊 決算から見る成長の構図
2025年度第2四半期の決算では、売上高は約280億ドル(前年同期比+約120%)と驚異的な伸びを示しました。
そのうちデータセンター事業が占める割合は7割以上。
AI向けGPU「H100」や次世代モデル「B100」への需要が、世界中のクラウド企業や研究機関から殺到しています。
営業利益率も約50%と、半導体業界の中でも極めて高い水準を維持しています。
⚙️ 成長の源泉:ハード×ソフトの融合
NVIDIAの最大の強みは、単なるチップメーカーではなくプラットフォーム企業である点です。
自社開発のGPUに加えて、開発者向けソフトウェア「CUDA」や、
AI開発環境「NVIDIA AI Enterprise」、仮想空間基盤「Omniverse」などを提供。
これらのエコシステムが、他社にない強固な参入障壁を生み出しています。
AIを開発する人々がNVIDIAのツールを使えば使うほど、NVIDIAの支配力が強まるという構図です。
⚠️ リスクと課題
もちろん懸念もあります。
AIブームが一巡したあとの需要調整リスクや、
中国向け輸出規制による売上影響、
競合AMD・インテル・Google(TPU)との技術競争など、
中長期的には不確実要素も少なくありません。
それでも現状、AI計算インフラにおけるNVIDIAの独走は続いています。
🌱 まとめ:AI時代の“土台”をつくる企業
NVIDIAの本質は、「AIを走らせるためのインフラを提供する企業」です。
AIの普及が進めば進むほど、その裏でNVIDIAのGPUが必要とされる。
この“構造的な追い風”こそが、同社の強さの源泉だと感じます。
短期的な株価の上下に惑わされず、長期的な視点で注目していきたい企業です。
✍️ ひとこと(個人の視点)
決算資料を読むたびに感じるのは、技術の深さと経営の一貫性。
注意
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